“熟成ブロガー鹿ベえ”です。

 

ここでは、熊の胆嚢(たんのう)が人の消化器系の万能薬になりますので、熊の胆嚢のお話しと熊を捕獲した時からの胆嚢の扱い方や熊胆の作り方についてお話しをしたいと思います。

 

この記事は、

 

・熊の胆嚢が何に効くのか興味のある人。

・熊の胆嚢の取り出し方と、熊胆の作り方について知りたい人。

・熊の有害鳥獣駆除や熊猟をする人。

 

この様な人に読んでいただきたいと思います。

 

この記事を読む事で、熊の胆嚢がどのようなものなのか、また、熊を捕獲した時に胆嚢の取り出し方と熊胆の作り方が分かると思います。

 

【閲覧注意】このブログは、狩猟関係の事が書かれていますので、殺傷シーンや血液などの写真があります。閲覧にはご理解いただける方のみご覧ください。

 

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熊の胆嚢は生薬や漢方薬になる

 

 

熊の胆嚢は、人と同じで胃のすぐ横にある臓器で、食べた物を消化するための消化液を溜めている臓器です。

 

昔から、熊胆(ゆうたん)は、クマ由来の動物性の生薬のことで漢方薬として珍重されていて、熊の胆(くまのい)とも言われるので、”熊の胃”がくすりになると思っている方も多いようです。

 

熊の胆は、健胃効果や利胆作用など消化器系全般の薬として用いられ、一種独特の臭いがあり、味はきわめて苦みが強く、漢方薬の原料にもなります。

 

昔は、よく言われた言葉で、「良薬、口に苦し」という言葉があり、「いいくすりは、苦い味がする」、ということわざです。

 

くすりとしては、「熊胆丸」(ゆうたんがん)、「熊胆圓」(ゆうたんえん:熊胆円、熊膽圓)が知られており、救命丸(きゅうめいがん)や六神丸(ろくしんがん)の中にも入っています。

 

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近年、日本では狩猟者が減少していることや、熊猟技術の伝承が薄くなっていることなどから、熊胆の流通量が減り、取引価格が上昇し、熊の胆を手に入れることは、とても難しくなっています。

 

そのため、熊胆の代替品としての動物胆の有用性と安全性に関する研究が行われ、牛胆 や豚胆を代替品に用いるようになっています。

 

北海道先住民のアイヌにとっても、ヒグマから取れる熊胆や熊脂(ゆうし)などは欠かせない薬です。

※熊脂(ゆうし)=くまあぶらともいう。

 

熊の脂については、とてもすばらしいものなので、別なブログで是非ご覧下さい。

 

 

熊胆の主成分は胆汁酸代謝物のタウロウルソデオキシコール酸といい、γ-GTP(肝機能)の数値が高い場合に処方される、通称薬名”ウルソ”と同じ成分が入っています。

 

熊の胆嚢を手に入れる熊猟の今と昔

 

昔は、熊を捕るために、雪山をいくつも越えて熊の巣穴を探しもとめたり、何日も山に籠って熊猟をしたりしていました。

 

何日分もの食料品や調味料を持って、山の中で沢の水を汲んでご飯を炊き、食料となる獲物が捕れれば、それを食べて過ごしたそうです。

 

また、昔は、「春熊の駆除」というのがあり、巣穴にいる熊の捕獲許可が出ていた時代があったので、熊の捕獲が比較的容易にできたようです。

 

 

現在は、狩猟でも捕獲できますが、有害鳥獣駆除で熊を捕獲する機会が多くなり、自治体にもよりますが、検体を提供するのに解体した時に熊の胆が手に入ります。

 

 

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熊の胆嚢は糸で縛って摘出する

 

では、熊を捕獲して、胆嚢を取り出す時ですが、胃の横にありますので、胃とその周りの臓器も一緒に取り出し、胆嚢の上の口の部分を”糸”で固く結んで胆嚢を切り離します。

 

この時細心の注意をはらわなければならないのが、胆嚢の袋を切ったり、破ったりしないようにしなければなりません。

 

もし、胆嚢の袋を切ったり、破ったりしてしまうと、胆汁が出てきてしまうからです。

 

 

熊の胆嚢は一度80度のお湯に入れる

 

熊の胆嚢を持ち帰ったら、鍋に80度のお湯を沸かして、その中に胆嚢を入れます。

 

胆嚢は鍋の下まで落とさずに、糸で吊っている状態で数秒待ちます。

 

胆嚢を80度のお湯に入れるとどうなるかというと、数秒で胆嚢の袋が縮む状態になります。

 

縮むのが確認できたら、鍋から上げてステンレスバットなどの平らなものの上に寝かせます。

 

空気穴の開けた板やガラスなどで上下両側から胆嚢を挟み、できるだけ風通しの良い、場所に陰干ししますがストーブの上に吊るして乾燥させる方法もあります。

 

夏などの季節でハエがいる場合は、不衛生にならないように、ネットをかけるようにします。

 

乾燥させて固くなれば、これが生薬の熊胆で、不透明黒色の固い塊で多くは卵球形です。

 

 

熊胆の大きさは餌を食べたか食べないか

 

熊胆といっても、大きさがいろいろなんですが、なぜ、このように大きさに違いがあるのでしょうか?

 

熊の個体の大きさによることもありますが、一番の違いは、「餌を食べたか、食べないか」、あるいは、「食べた餌の量が多いか少ないか」で大きさが変わってくるのです。

 

どういう事かと言うと、胆嚢の中に入っている胆汁は、消化を助ける消化液なので、餌をたくさん食べると、それを消化しょうとして、消化液がでてくる訳です。

 

ですから、餌のあまり食べてないクマの方が、胆嚢の中に胆汁が詰まっているということです。

 

特に、巣穴の中やまだ巣穴から離れない、要するに”巣ごもり”が終わっていない時期に捕獲したクマの胆嚢は、餌を満足に食べていないので、胆汁がいっぱいで、大きな胆嚢になっています。

 

乾燥した熊胆を呑む方法

 

熊胆は、消化器系の不調時や肝臓のγ-GTPなどの数値が高い時に呑むといいです。

 

熊胆を呑む場合ですが、熊胆はとても苦いので、カッターなどで削って、オブラートに包んで呑みます。

 

呑む量としては、1回に耳かきに1~2杯程度で、1日3回です。

 

食べ過ぎた時は楽になり、胃の痛いのも治まりますし、長期的に呑むと肝臓にも良い効果が表れます。

 

この大きさくらいで、30万円が相場です。

 

熊胆の保存方法

 

熊胆の保存方法はどうすれば、いいのでしょうか?

 

ある程度乾燥してしまえば常温でいいので、部屋のどこかに吊るしておけば良いですがホコリが着くので空き封筒を上から被せておくよいでしょう。

 

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まとめ

 

熊胆(ゆうたん)は、熊の胆(くまのい)とも言い、健胃効果や利胆作用などの消化器系全般の生薬や漢方薬として珍重されてきました。

 

非常に高価で、なかなか入手はむずかしいものです。

 

ハンターの方は、クマを捕獲した時に、胆嚢を取り出して熊胆を作る工程の参考にして下さい。

 

以上、熊胆についての記事でした。