“熟成ブロガー鹿ベえ”です。
ここでは、平成31年1月26(土)に鹿猟に出猟しましたのでその時のお話しをしたいと思います。
この記事は、
・鹿猟に興味のある人。
・鹿猟の参考にしたい人。
・狩猟をする人。
この様な人に読んでいただきたいと思います。
この記事を読む事で、このような鹿猟の狩猟パターンがあることが分かると思います。
【閲覧注意】このブログは、狩猟関係の事が書かれていますので、殺傷シーンや血液などの写真があります。閲覧にはご理解いただける方のみご覧ください。
—–鹿ベえからYouTubeのおしらせ—–
鹿ベえが実際に行っている鴨猟や鹿猟・ひぐまの駆除作業、散弾銃やライフル銃のことなど
鉄砲、射撃、狩猟、有害鳥獣駆除に関しての動画をYouTubeで配信しています。
今後も、今までの経験したことを動画で配信していきますので是非ご覧ください。
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降雪が続いた次の晴れの日は鹿が動く
鹿ベえの住んでいる所は積雪が80cmにもなる土地柄です。
暦の上では、この1月の大寒の一番気温が低くなる時で氷点下30度にまで下がる時がありますが、近年は温暖化なのか氷点下30度にまでなる年は無く、氷点下25~27度くらいで、今年は氷点下25度が最低です。
この出猟する前の夜は氷点下20度まで下がり、日中は氷点下7度が最高気温で、ここに住んで長い者なら、比較的暖かいという感覚です。
ここ2日ほど雪が降り続いていましたが、この日は晴れ間が出たので、今日は鹿が動きそうだし、餌も取ることが困難な時期になっているので、川の近くの山肌に居付いている可能性が高くなつていると判断しました。
何故この時期に川の近くの山肌に居付くのかというと、山に食べる餌が無いので、山肌にあるミズナラ(どんぐり)の樹の皮や柳の樹の皮を食べてしのぐので山肌に寝泊まりして居付いているんです。
また、鹿は朝、川に水を飲みに行くため、川に行くための鹿道が必ず付きます。
この日は自宅を出たのは午後1時少し前で、走って20分位のところに鹿の生息が濃い場所がありますが、そこに4頭いるのが見えました。
鹿を見つけて撃ち倒すまで
車を停めて窓を開けて、まず、距離計で距離を測ります。
鹿までの距離219mです。
鹿ベえのライフル銃は、150mで的紙のセンターより2インチ上を弾が通過するようにしてあるので、200m以上の距離は少しずつドロップして着弾します。
※1インチ=2.54cm。2インチは5.08cmです。
4頭いる内でメスの大きい鹿を狙います。
メスは2才くらいだと肉が柔らかいく、少しペロペロした肉で、メスの3才以上だと肉も柔らかくて肉の量も取れます。
オスの角の立派な鹿は肉が硬いので、メスを狙うのです。
ただし、オスの「棒っこづの」といって、角の先が二股に分かれたか分かれていないかくらいのオス鹿の肉は最高です。
ですから、棒っこづのがいなければ、狩猟期で肉を捕る時はメスを狙います。
鹿ベえが車から降りて道路脇の雪山に登ったころには、200m以上の距離があるにもかかわらず、鹿達はこっちの様子をうかがいながら、逃げる準備をしています。
ライフルの先台を委託する道具を使用する
よく店先に立てる旗を”のぼり”といいますが、その棒を2本組み合わせて、ビスを通して、雪の中へ指して銃の先台を乗せれるように作ったものを持ち歩いています。
この”のぼり”のポールの部分2本で作ったものです。
それをXの字にして雪へ刺して銃の先台を乗せ、スコープを覗いて、まず、鹿である事を確認して、次にメスであることを確認します。
鹿に狙いをつけて発砲
次に、首か前脚の少し後ろを狙います。
これは何故かというと、首の頸椎に当たれば鹿はその場で倒れますし、距離が遠い理由などで首を狙う(ネックショット)が無理な場合は、前脚の少し後ろを狙いますが、そこには心臓やレバーがあり、そこにヒットすると走る距離も短く捕獲することができるからです。
鹿が少しだけ小高い場所にいますが、ドロップすることを考えて、狙うところは、前脚の少し後ろでその場所の上の背際を狙うことにしました。
鹿は少しずつ山の上の方へ移動し始めました。
狙いをつけて・・・・・
「パーーーーーーン」
狙った鹿は、2mくらい上に登りましたが、そのあとに下へ向かって倒れて滑り落ちて来ました。
再び鹿が立ち上がらないか、スコープで見ています。
どうやら動かなくなったようです。
鹿を狙って撃って、鹿が倒れたので、鹿の近くへ行くと鹿はいないことがたまにあります。
少し傷を負っていて、致命傷になっていなくて鹿が逃げる場合があり、これを「手負い」といいます。
弾に当たったことや、弾が回転して飛ぶため、その巻きこむ風の爆風に驚いて倒れるようです。
銃刀法違反にならないように猟銃は持って行く
動かないのを確認したので、車から山スキーやストック、ボブスレーを降ろし、解体道具などが入っているリユックサックをボブスレーに入れて、鉄砲を背負い、鹿の所まで出発です。
車から離れる場合は、銃を車に置いて自分が離れると、自分の管理下になくなるので、銃刀法違反になりますから銃は持って行かないといけません。
鹿の倒れている山肌に到着しました。
鹿の足跡の数と樹の皮をむいている状況から、この4匹の鹿は数日この山肌近くで居付いていたようです。
上の写真を見て下さい。樹の皮がむかれているのがおわかりだと思いますが。
この時期の鹿はこのような樹の皮を食べて過ごしています。
捕れた鹿は、4~5才くらいのメス鹿です。
肉も柔らかいし肉の量も取れるので最高の獲物ですね。
解体をする
写真は解体した、鹿の後ろ脚(もも肉)です。
取る部位としては、タン、心臓、レバー、内ヒレ(内ロースとも言います)、背ロース、もも肉、肩肉です。
今回の鹿を解体してみると、弾が心臓に当たっていて、心臓の上半分が無い状態でした。
では、心臓の下半分は食べれるのかというと、これがダメなんですね。
どういう事かというと、弾の当たったあたりの肉は、弾の圧力でグサグサになっていて、血が集まったような血だまりになっていて食べることが出来ません。
ですから、今回の心臓は諦めるしかありませんでした。
ちなみに、豚や牛や鳥も同じなんですが、心臓の細胞の材質って何かご存知でしょうか?
答えは、「コエンザイムQ10」なんです。
コエンザイムQ10って、あのお肌に良いっていうやつ?
一般的にはお肌の話しが出ますが、コエンザイムQ10は抗酸化物質といったほうがいいでしょうか。
※コエンザイムQ10=細胞が適切に機能するために必要な抗酸化物質。 CoQ10は植物、細菌、動物およびヒトが保有しています。 細胞は成長や健康の維持に必要なエネルギーの産生にCoQ10を利用します。 CoQ10含有量が最も高いのは、心臓、肝臓、腎臓および膵臓です。
ですから、コエンザイムQ10の心臓は、何十年もの間、動き続けてくれていることが理解できるのではないでしょうか?
鹿の心臓もコエンザイムQ10ですから、食べることによって老化を遅らせることができるんです。
取りだした肉と鹿の残滓(ざんし)をボブスレーに積んで、車まで戻ります。
※残滓=一般に、用に供されたあとに残る価値のないもの。のこりくず。
鹿発見から車に戻るまで、1時間30分が経過していましたが、午後1番で捕獲ができましたので、日没前には帰宅できそうです。
この時期は”ひぐま”が巣ごもりしていますので安心ですが、夏場の駆除や日没近くに鹿を捕獲した場合は、近くにひぐまが来ないか周りを見ながらの解体になります。
このあたりの山には”ひぐま”がちょろちょろしているからです。
鹿ベえは、鹿の解体前に血抜きをしますが、自宅に戻ってからも血抜きをします。
血抜きの方法については、またの機会にお話ししたいと思います。
ちなみに、鹿ベえのライフル銃と弾のデータは、
ライフル銃
メーカー名 | 口径 |
マーリンMR7 | 30-06 |
弾
弾頭 | 火薬 | 薬量 |
バーンズトリプルショックチップ付き 168グレーン | IMR 4350 | 55.4グレーン |
バーンズトリプルショックチップ付き
火薬IMR4350
まとめ
2日降雪で晴れ間が出たので鹿が動くと思い出猟しました。
時期的に餌を求めて鹿の集まりやすい場所が特定できます。
心臓の材質はコエンザイムQ10です。
以上、鹿猟の出猟日誌の記事でした。