“熟成ブロガー鹿ベえ”です。

 

狩猟でカモを捕獲できたら、羽毛を処理して、そして『捌く』(さばく)という作業に入ります。

 

ここでは、

 

・カモを始めて捕獲したが、どう捌いたら良いのか分からない人。

・しばらくカモを捕獲しなかったので、捌き方を忘れた人。

・どういう捌き方がベストなのか、研究したい人。

・他人の捌き方のやり方を見てみたい人。

 

このような人に参考にして頂きたいと思います。

 

この記事を読む事によって、カモの捌き方が分かり、処理時間が早くなると思います。

 

【閲覧注意】このブログは、狩猟関係の事が書かれていますので、殺傷シーンや血液などの写真があります。閲覧にはご理解いただける方のみご覧ください。

 

⇒鴨の毛の処理の方法はこちら。

 

—–鹿ベえからYouTubeのおしらせ—–

鹿ベえが実際に行っている鴨猟や鹿猟・ひぐまの駆除作業、散弾銃やライフル銃のことなど

鉄砲、射撃、狩猟、有害鳥獣駆除に関しての動画をYouTubeで配信しています。

今後も、今までの経験したことを動画で配信していきますので是非ご覧ください。
チャンネル登録もよろしくお願い致します。

>>>鹿ベえのYouTube動画はこちら。

—————————————-

鴨をさばく順番

 

 

カモの羽毛の処理が終わりましたら、次の作業からして行きます。




1.皮がむき出しになったら、タワシで表面をこする

 

皮が剥きだしになったら、タワシで皮の表面を擦って流水で流して下さい。

 

この作業でうぶ毛がある程度取れて、皮の表面が綺麗になります。

 

 

 

2.タワシでこすった次にやるべき儀式がある

 

それは・・・・・皮の表面に生えている「うぶ毛を焼く」ことです。

 

焼く時の火力が強すぎると、皮がコゲてしまいますので、ほどほどの火力でうぶ毛だけを焼くようにして下さい。

 

使用する器具としては、いろいろあると思いますが、

 

A.新聞紙を丸めて燃やした火でうぶ毛を焼く方法。

 

B.ガスコンロに火をつけてうぶ毛を焼く方法。

 

C.カセットガストーチでうぶ毛を焼く方法などがあります。

 

 

A.新聞紙を軽く丸めて火を着け、火の上に鴨を持って来て産毛を焼いて処理します。

 

火との距離にもよりますが、火力が強くないので皮があまり焼けないで産毛を処理できます。

 

ですが、新聞紙を燃やすための容器や場所を選びますので、くれぐれも火災が発生しないように注意して下さい。

 

 

B.カセットコンロを使用する場合は、結構、皮がコゲたり、縮んだりすることがあります。

 

火との距離を自分で調整して下さい。

 


>>>おすすめはこちら。

 

C.ガストーチは、ガストーチ自体を近づけたり離したりと調整ができますので便利です。

 

番外、鹿ベえのカモ捌きの包丁

 

 

鹿ベえがカモを捌く時に使用する道具ですが。

 

一番上が“筒毛”を抜く毛抜きです。

 

真中が、骨すき庖丁で、片刃で刃渡りが14,4cmで、”南常”という文字と裏側に”刀都作”と彫ってあります。

 

一番下は、包丁で、両刃で刃渡りが14,6cmあり、兼松作と彫られています。

 

切れなくなると自分で研ぎますが、とても切れる包丁です。

 

3.儀式の次は、胸肉をはずす

 

※上の写真は、筒毛が多いカモなので、皮を丸剥きした状態です。皮を付けている場合は、この肉の表面に皮があります。

 

写真の切れ目を入れた部分のすぐ横に上下に壁骨がありますので、その壁骨に沿って包丁を入れ、しかも、壁骨側に包丁の刃先を向ける感じです。

 

なぜなら、壁骨の近い所に“ささみ”が隠れていますので、ささみに出来るだけ刃を入れないように角度を考えます。

 

 

これで、胸肉とささみが取り出せますので、切り離して下さい。

 

左右両方の胸肉とささみを取ります。

 

胸肉が取れました。

 

4.もも肉をはずす

 

 

写真のように骨のまま取り外しますが、足を動かすと関節が分かると思いますが、その関節の動く中心に包丁を入れると関節の連結部がありますので、その連結部の左右に包丁を入れると、腱が切れるので、間節の角度が広がります。

 

そこを切断したら写真の状態になりますので、切り離して”もも”を骨ごと取り出して下さい。

 

こちらも左右の両方ともはずして下さい。

 

5.手羽をはずす

 

手羽は肉と皮を分離させていくと分かりますが、手羽に肉が付いていますので、お好みの場所で切ってはずして下さい。

 

胴体からのはずし方は、”もも”と同じで、関節を曲げると動きますので、そこに包丁を入れて関節を開いて下さい。

 

鹿ベえは、それ以上の手羽には、肉があまり付いていないし、細かな作業になるため、胴体の関節から羽根側の第一関節で切り落とします。

 

>>>鹿ベえのYouTube動画はこちら。

6.胸骨をはずす

 

この写真が胸肉がある胸骨ですが、あばらと胸骨を切り分けるようにし、さらに鍋に入れやすいように半分に切ってしまいます。

 

胸骨はカモ鍋にする場合は、出汁を出すのに使用しますので、捨てないで下さい。

 

下の写真で、包丁の入れる位置を確認して下さい。

 

白い線の位置が胸骨の下なので、そこから首に向かって包丁を入れます。

※写真は皮や胸肉がありますが、この段階では、もう、すでに皮や胸肉はありませんのでご注意ください。

 

 

胸骨とあばらが切り分けれたら、上の写真のようになります。

 

7.肛門から下の尾の部分は捨てる

 

 

写真の白線の下の尾の部分は、尾の付け根あたりに「油溜まり」があって、臭いので捨てます。

 

8.ハツ、レバー、砂肝を取り出す

 

先程、胸骨を切り離した写真ですが、この中からハツ(心臓)、レバー、砂肝を取り出します。

 

 

砂肝を二つに切ると、中から砂などが出てきますので、水道水で洗い流して下さい。

 

 

洗い流すと写真のようになりますので、砂肝と真中のパイプと外側の薄い膜の部分を包丁で分けます。

 

白い線の部分に包丁を入れ、パイプと砂肝を切り分け、そのまま下から右に包丁の刃先を向けると、パイプと薄い膜が一度に取り除くことができます。

 

 

次にハツ(心臓)ですが、二つに切り分けて、中にある血だまりや、心臓の弁を動かしている糸を取り除きます。

 

 

 

 

レバーは、希望の大きさにして、水洗いするだけでいいです。

 

この説明以外の首やガラ(骨)ですが、カモ鍋に入れると出汁が出ますので、捨てないで使って下さい。

 

ただし、骨の内側にある肺などは、「アク」の原因になりますので、水で洗い流して下さい。

 

これですべての部位が取り出せました。

 

胸肉、ささみ、ハツ、レバー、砂肝、もも、手羽、首、ガラになります。

 

 

捌いている間、ザルを用意して、切り分けた肉などを軽く水で血を流してからザルに入れています。

 

その間も肉から出た血は、ザルから出て行くからです。

 

すべて終わりましたら、肉の表面が乾燥しないように、ジップロックの袋に入れ、冷蔵庫で3日間ほど熟成させます。

 

カモ鍋にするなら、捕った日でもいいですが、3日間ほど冷蔵庫で熟成させるとアミノ酸が出て肉が熟成し美味しくなります。

 

冷凍保存するのであれば、冷蔵庫で3日間熟成させた後に冷凍すれば、解凍して食べる時には、熟成した肉がすぐに食べれますから便利です。

 

美味しそうですよ~♪

 

 

>>>鹿ベえのYouTube動画はこちら。

まとめ

 

カモを捕獲できたら、捌くことが必要になります。

 

順序と手際を覚えてしまうと、短時間で処理する事ができます。

 

カモ鍋や焼き鳥で、狩猟談義をするのもいいですね。

 

自然界から頂いてきて、私たちへと命が繋がります、感謝して頂きましょう。

 

以上、鴨の捌き方のお話しでした。

 

⇒鴨の毛の処理の方法はこちら。