“熟成ブロガー鹿ベえです”

 

2019年3月6日に、和歌山県田辺市の山林で、約30頭の「鹿の死該が不法投棄」されているのが同町の住民から通報があった報道について考えてみたいと思います。

 

【閲覧注意】このブログは、狩猟関係の事が書かれていますので、殺傷シーンや血液などの写真があります。閲覧にはご理解いただける方のみご覧ください。

 

 

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和歌山の山林、30頭のシカ死骸。不法投棄の疑いで捜査

 

 

和歌山県田辺市の山林で約30頭のシカの死骸が見つかったことが6日、新宮署への取材で分かった。

 

同署は廃棄物処理法違反(不法投棄)の疑いで捜査を進める。

 

同署によると、発見されたのは田辺市本宮町皆瀬川の山林の崖下で、白骨化している死骸もあった。

 

崖は高さ約100メートルあり、何者かが崖の上の道路から死骸を捨てたとみて調べる。2月18日に同町の住民から情報提供があった。

出典=佐賀新聞

 

※写真はイメージです。

 

鹿の死該の不法投棄現場は紀伊半島最南端から内陸へ40kmのところ

 

 

地図で鹿の残滓投棄場所を調べてみると、紀伊半島の最南端から奈良方面に向かって約40kmの所です。

 

※①のマークの場所が現場ではありません

 

鹿の残滓は誰が捨てたのか?

 

30頭分の鹿の残滓が見つかったということですが、誰が捨てたのでしょうか?

※残滓(ざんし)=残りカスの意味。ハンター内では使用することばです。

 

やはり疑われるのは「ハンター」でしょうか?・・・・・それとも?

 

白骨化しているものもあるということですから、一度に30頭の鹿を捨てた訳ではなく、度々捨てられた事が考えられます。

 

・ハンターが捕獲した鹿の肉を取ってから不要な部分を捨てたのでしょうか?

・それとも、自分の畑の作物の被害を受けている方が「わな」を仕掛けて捕獲して、ここに捨てたものなのか?

 

いろいろと推測すれば、パターンとしてはいくらでも出て来るわけですが、30頭もの数の鹿の残滓があるとなると、それなりの道具を持っている人になると思います。

 

有害鳥獣駆除の鹿の回収は、鹿1頭まるごとか鹿の部分のみの2パターンがある

 

 

 

なぜ、このようなお話しになるのかというと、総合振興局によって考え方が違うからです。

 

①鹿ベえの住んでいる自治体とK総合振興局は、有害鳥獣駆除で捕獲した鹿は、「1頭まるごと」を鹿処分場に持ち込まなければ駆除の報償金はもらえません。

 

②しかし、同じ北海道でも、他の自治体やS総合振興局では、鹿の「しっぽ」のみを捕獲した証拠として提出するのと、現場で鹿と捕獲者が一緒に写真を写して添付する方法の2通りがあります。

 

①の場合は、1頭まるごと処分場に入れるので、農地や農地周辺などに鹿の残滓を捨ててくることはありません。

 

もし、手負いになってしまったり、深い沢などで倒れた場合、えぞ鹿のオスだと大きくなった個体で120~150kgの体重がありますので、とても人力で引き上げることは不可能です。

 

その場合は、解体をして、内臓と後ろ足2本を抜くと、引き上げれる重さになるので解体しますが、内臓も後ろ足もビニールの袋に入れて処分場まで運搬します。

 

このような、ハンドウインチを常時、車に積んでいて、この道具で引き上げる作業になることもありますので必需品です。

 


【荷積作業に】ウインチアップの補助に●ジェットスキー運搬の固定に●ハンドウインチ2t

 

解体したにしても、とにかく、処分場の職員が「鹿1頭」と判断出来なければ報償金は支払われません。

 

また、駆除した鹿を鹿処分場に搬入しても処理料は一切かかりません。

 

②の場合ですが、駆除で捕獲した鹿と一緒に写真を写して証拠の「しっぽ」を切り離してしまえば、鹿をその場に置いてきたりする地域があります。

 

山の奥なら、いざ知らず、農地の周辺に捨てられれば、カラスが集まったり、熊が寄るなどの2次被害が出ているようです。

 

この地域は、鹿を処分するのに処理料がかかるのかどうかまでは分かりませんが、100m下の崖下に投げれば発覚しないと考えたのでしょうか?

 

この様な場所でも「カラス」に見つかると、あっという間にカラスの大群が集まってきます。

 

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鹿の内臓はカラスが20羽くらい集まると30分で無くなる

 

 

鹿ベえは以前に実験をした事があります。それはどういう実験かというと、鹿の内臓を雪の上に放置して、山の奥に狩猟に行き、帰りに様子を見ることにしました。

 

戻るまでの時間は30分だったのですが、鹿の内臓が30分で20羽くらいのカラスに食べ尽くされているんです。

 

まあ、すさまじいものです。

 

鹿をゴミ処分場で処分してもらっても1kg80円程度

 

 

鹿ベえの住んでいるところの自治体で運営しているゴミ処分場は、1kgあたり80円で処分することができます。

 

仮に、狩猟期で背ロースやもも肉などの必要な肉を抜いた残りを50kgとして、不要な部分を処分してもらうと400円という処分料になります。

 

どうですか?鹿の残滓に被害届が出されて、車や身体的特徴などで投棄した人物が特定された場合、

 

「廃棄物処理法違反(不法投棄)」で検挙されてしまいます。

 

廃棄物処理法違反になる思いをしたら、処分料を払っても安いものです。

 

捕獲した鹿の残滓は持ち帰り、鹿の捕獲場所の近隣住民とのトラブルにならないよう気を付けて下さい。

 

その住民の方が警察に被害届を出せば、警察は捜査を始めます。

 

廃棄物処理法違反の罰則は?

 

 

廃棄物処理法違反だと、廃棄物処理法25条第14号、第16条の「廃棄物をみだりに投棄したとき」に該当します。

 

罰則は、

5年以下の懲役もしくは,1,000万円以下の罰金,またはこの併科となっています。

 

罰金を支払ったものは銃器の所持ができなくなる

 

銃器の所持者が、罰金を支払う状態になった場合、銃の所持を継続することができませんので、銃器を放さなければなりません。

 

普段から罰金を払うことにならないよう留意して生活するよう心掛けて下さい。

 

ちなみに、侮辱罪などの「科料」や交通違反の「反則金」は、銃器の取り上げに該当しません。

 

日本の科料は1,000円以上1万円未満(つまり9,999円以下)の金銭を強制的に徴収する財産刑である。日本の現行刑法における主刑では最も軽い刑罰で、軽微な犯罪に対して科される。

 

罰金と類似しているが、罰金は原則として1万円以上である。

 

検察庁保管の前科調書に記載され前科となる。検察から市町村への通知はなく、市町村役場の犯罪人名簿には記載されない。

※Wikipedia

 

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まとめ

 

平成31年3月6日に、和歌山県田辺市の山林で、約30頭の「鹿の死該が不法投棄」されている報道がありました。

 

捕獲した鹿の残滓は持ち帰り、廃棄物処理法違反にならないように注意しましょう。

 

罰金を納付すると、銃器を所持していることはできなくなります。

 

以上、和歌山の山林で鹿の死該が約30頭、廃棄されていた記事でした。