“熟成ブロガー鹿ベえ”です。
ここでは、散弾銃の種類の中の「水平二連銃」と「自動銃」の特性についてお話ししたいと思います。
—–鹿ベえからYouTubeのおしらせ—–
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水平二連銃の特性について
水平二連銃は銃身が2本横に並んでいる銃で、銃身の最後部にある薬室に1発の弾を入れることができ連続で2発発砲することができます。
昔、狩猟というと、この水平二連銃が当たり前だったのですが、自動銃が普及してきたために自動銃の方が弾を数多く装填できる事と、その弾を連続して発砲できるため獲物の捕獲率が高いなどの理由から水平二連銃は徐徐に使用されなくなり、現在では殆んど見られない存在になりました。
ですが、昔のイギリスの貴族の狩猟というと、やはりイメージは水平二連銃で、うさぎやきつねを獲物にした狩猟が行われていて、水平二連銃はイギリスの狩猟のステータスになっている気がします。
また、木の箱などに”ハト”を入れて、使用人に蓋を開けさせて飛び出したハトを撃つというゲーム感覚の遊びもしていて、これが現在のトラップ射撃のルーツだそうです。
自動銃の特性について
自動銃は、銃身が1本で、弾を発砲した時に火薬の燃焼から発生する”ガス”の力を利用して薬莢を排莢する仕組みになっているため連続して発砲する事ができます。
また、自動銃は「ショットガン」とも呼びます。
自動銃には、固定式か着脱式の弾倉が付属していて、弾倉には最大で2発までの弾を装填でき、薬室には1発の弾を装填できるので、合計3発の弾を装填できます。
昭和46年の銃刀法改正までは、弾倉に4発、薬室に1発の弾を装填できる時代があり、連続で5発の弾を発砲することができて”オート5連銃”とも呼ばれていました。
自動銃は当時から主に狩猟に使用されていましたが、渡り鳥条約に批准したこともあり、現在の3発に改正されました。
自動銃は銃身を交換することができ、使用用途によって銃身を交換することによって希望する目的に使用が可能です。
例えば、カモ猟に使用する場合は、獲物の適切な距離によって”チョーク”を選択して取り付ける事で狩猟ができますし、鹿や猪、熊などの狩猟をする場合は、スコープを乗せることができる銃身に交換することによって捕獲が可能です。
上の写真の銃身ですが、”カンチレバー”といってこのようにスコープを乗せて使用することができます。
この銃身の内部には、銃身の長さに対して半分だけ螺旋状の溝が掘られていて、”ハーフライフリング”といいます。
このライフリングは例えるなら列車のレールだと思って下さい。
ライフリング(レール)の上を弾の側面が密着して走って行くと同時に螺旋状になっている事から、弾に回転を与えるために、命中精度が格段に上がり、200m強も離れた獲物を倒すことも可能になります。
ただしこの場合に使用する弾は、バラ弾の「散弾」ではなく「サボットスラッグ」という1個弾を使用します。
なぜなら、大型獣にバラ弾を当てても捕獲できる確率はとても低いですが、1個弾を使用することによって捕獲は可能になります。
散弾銃とライフルの違いって何?
それでは皆さん、ここで疑問が出てきたのではないでしょうか?
ショットガンにライフリングが入っているのに、なぜ散弾銃と呼ぶのか?ということです。
これは、銃刀法で決めている事ですが、銃身の長さ全部にライフリングが入っているものを「ライフル」と言い、銃身の長さの半分だけにライフリングが入っているものが「散弾銃」とみなします。
ちなみにライフルが所持できる条件としては、散弾銃を所持してから継続して10年経過しなければライフルは所持できません。
では何故、すぐにライフルが持てないんでしょう?
散弾銃もライフルも、もちろん扱い方によっては人にケガを負わせたり、場合によっては生命を奪う”危険”極まりない道具ですが、ライフルの弾の飛距離は散弾と比べて群を抜いています。
例えば、銃の角度を水平から35度上げて空に向かって発射した場合、先ほどのサボットスラッグの飛距離は700mに対して、ライフルは、なんと4km先まで飛んで行ってしまいます。
この事ひとつを取り上げても、ライフルの所持に10年の経験は必要だなと理解ができます。
まとめ
水平二連銃はイギリスの貴族が狩猟に使用していた銃です。
自動銃は「換え銃身」を使い分けることによって、違う種類の「弾」を使用することができます。
散弾銃とライフル銃の違いをお話ししました。
以上、水平二連銃と自動銃の特性の記事でした。