“熟成ブロガー鹿ベえ”です。

 

ここでは、「ハシビロガモ」についてのお話しをしたいと思います。

 

この記事は、

 

・ハシビロガモに興味のある人。

・ハシビロガモが、どういう鳥なのか知りたい人。

・ハシビロガモが、狩猟鳥か非狩猟鳥なのか知りたい人。

・狩猟をする人。

 

この様な人に読んでいただきたいと思います。

 

この記事を読む事で、ビロガモの分布や特徴、習性。狩猟鳥なのか非狩猟鳥かが分かると思います。

 

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ハシビロガモの分類と狩猟鳥か非狩猟鳥の判別

 

 

鳥獣名 ハシビロガモ(嘴広鴨)
分類 カモ目カモ科マガモ属
狩猟鳥と非狩猟鳥の判別 狩猟鳥ですので狩猟での捕獲が可能です
陸ガモか海ガモの種別 陸ガモ
捕獲制限数 カモ類の合計が1日5羽。(網猟では、猟期を通じてカモ類の合計が200羽)

※狩猟鳥は、鳥獣法で捕獲が許可されている鳥類です。

※非狩猟鳥は、鳥獣法で捕獲が許可されていない鳥類です。

 

ハシビロガモの名前は、嘴(くちばし)の巾が広いことから、ハシビロガモと名前がついています。

 

また、ハシビロガモは別名で、「めぐりかも」、「くるまかも」、「まいがも」といった名前があります。

 

これは、ハシビロガモが数羽で円形を描き、ぐるぐると水面上を回って採餌する様子から名前がついたものだと考えられています。

 

ハシビロガモの分布

 

 

北アメリカ大陸やユーラシア大陸の高緯度から中緯度地域で繁殖し、冬季になるとアフリカ大陸北部、北アメリカ大陸南部、ヨーロッパ南部、インド、中華人民共和国南部などへ南下し越冬する。

 

日本では冬季に越冬のため飛来し(冬鳥)、北海道で少数が繁殖する。

 

ハシビロガモの特徴

 

※非繁殖期のオス

 

全長40~60cm、翼長は、オスが22~25cm、メス20~23cm、翼開張70~85cm、体重0.4~1.3kgで、カルガモよりやや小さい。

 

胴体は、カラスくらいの大きさのやや大型のカモ。

 

次列風切の光沢(翼鏡)は緑色で、嘴は幅広く、後肢は橙色。

 

オスは雨覆(あまおおい)が青灰色で、虹彩(こうさい)は黄色。

 

繁殖期のオスは頭部が光沢のある暗緑色で、胸部や腹部側面の羽衣、尾羽は白い。

 

体側面から腹部の羽衣は赤褐色で、尾羽基部を被う羽毛(上尾筒、下尾筒)は黒く、嘴は黒い。

 

雌雄の目の色の違いはエクリプスでも変わらず、メスは黒い目に対して、オスは、中心が黒で、その輪郭は黄色(虹彩)である。

 

メスは雨覆(あまおおい)が灰色で、虹彩(こうさい)は褐色。

 

非繁殖期のオス(エクリプス)やメスは全身の羽衣が褐色で、黒褐色の斑紋が入る。

 

嘴は褐色で、外縁が橙色で、嘴には黒い斑点が入る。

 

雌雄ともに、ショベル状の扁平で平らな、くちばしを持ち、カモ類の中では最も巾が広い。

 

※虹彩=眼球の前面、ひとみの周りにある円盤状の膜。
※翼鏡=鳥類の翼の羽毛の一部。
※エクリプス=夏季にメスに似た体色になること。
※三列風切=風切羽(かざきりばね、かざきりば)とは鳥類の翼後方に整列している一連の羽根のことです。

接続している骨を基準として、翼の先端側から順に初列風切(しょれつかざきり)、次列風切(じれつかざきり)、三列風切(さんれつかざきり)と細分されます。

 

 

ハシビロガモの習性

 

 

繁殖地では、開けた草原に生息し、越冬地では河川、湖沼、池などに生息する。

 

越冬地では数羽から十数羽の群れを形成するが、数十羽の群れを形成することもある。

 

食性は、植物食傾向の強い雑食で、種子、プランクトン、昆虫、軟体動物、魚類などを食べるが、動物食傾向が強く、カイアシ類、ワムシなどの動物食を食べる比率が30%以上に達する個体もいる。

 

水面に嘴をつけて水ごと食物を吸い込み、嘴で食物だけを濾し取り、水だけを吐き出して採食を行う。

 

 

上の写真をご覧いただきたいと思いますが、全てのカモの嘴の内側縁には板歯(ばんし)がありますが、とりわけこのハシビロガモはその密度が高いのです。

 

この採食方法は、水中のプランクトンを中心部に集め、それを幅の広い嘴の内側の縁にある、くし歯突起(板歯とよびます)で濾過して食べているのです。

※板歯(ばんし)= 板状の形の歯。とがっていない歯。門歯。前歯。

 

繁殖形態は卵生で、5~7月に水辺にある草本の丈が短い草原に、枯れ草などを組み合わせた直径20~30センチメートルに達する巣をメスが作る。

 

卵は長径5.2cm、短径3.7cm、殻は淡黄褐色。

 

7~14個の卵を産み、メスのみが抱卵し、抱卵期間は22~28日。

 

雛は孵化してから40~45日で、飛翔できるようになり独立し、生後1年で性成熟する。

 

ハシビロガモの類似種とその識別

 

※写真はハシビロガモのメス

 

繁殖期のオスは、他種と見間違えることはない。

 

メスは、一般的に色調が地味で、他種とは容易に識別がつきづらいが、雌雄とも他種と違い、くちばしが広いことから、識別がつく。

 

マガモのメス

 

カルガモのメス

 

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ハシビロガモにはサブエクリプスがある

 

①ハシビロガモ繁殖期のオス

 

②ハシビロガモのサブエクリプスと呼ばれる状態

 

③ハシビロガモの非繁殖期のオス

 

カモ類には、繁殖期にオスだけが、体色が変化して、色鮮やかな鴨になります。

 

その逆に、繁殖期から非繁殖期に、メスと似た体色になることを「エクリプス」といいますが、ハシビロガモには、「サブエクリプス」という現象があるといわれています。

 

上の写真を比較していただきたいのですが、①の繁殖期の鴨は、はっきりと色が分かれている状態ですが、②は①に比べ、体の白い部分に茶色の毛が”まばら”に見えています。

 

③は非繁殖期の体色で、①から③へと体色が変化する間に「サブエクリプス」という、写真②の現象があるようです。

 

このサブエクリプスという現象は、ハシビロガモしか確認がされておらず、他種の鴨に、この様な現象はありません。

 

ただし、交雑種はサブエクリプスではありませんのでご注意を!

 

この写真の鴨は、体がヨシガモの特徴で頭にヒドリガモの特徴が出ていることから、ヨシガモとヒドリガモの交雑種と思われます。

 

この写真の鴨は、体はマガモで、くちばしの先端だけが黄色いのと、目と目の前後に入っている線からカルガモの特徴があり、マガモとカルガモの交雑種と思われます。

 

ハシビロガモ猟の注意点と鴨の調理例、鴨の使い道

 

 

楽しい狩猟で一日を終わらせることは、何でしょう?

 

獲物が定数まで捕れたことでしょうか?

 

いえいえ、「狩猟中の事故」や「猟銃の事故」を起こさない事、遭わない事に限ると思います。

 

獲物は逃がしてしまっても、また、今度の時に捕れますが、事故を起こすと一生が取り返しのつかないことになってしまいます。

 

次の、狩猟の心構えと留意事項を頭の片隅において狩猟をして下さい。

 

・事故を起こさない、同行者に危害を与えないなど、ルールやマナーを守り安全な方法で行うこと。

・狩猟資源の持続的利用を図ることを常に意識し、獲り尽くさないこと。

・高い見識を備えた社会人(人格者)として、尊敬されるように、常に緊張感を持って行うこと。

・猟欲を抑え、獲物の数よりも無事故・無違反を誇りにすること 。

 

ハシビロガモ猟での注意点

 

ハシビロガモであるかどうかの確認 ハシビロガモの特徴を熟知し、間違いが無いか確認してから発砲する
矢先の確認 発砲する方向に、人畜、建物、車輛、舟など危害が発生するものは無いか確認する
弾の装填・脱包 狩猟鳥獣であることが確認できれば、弾を装填し、発砲する機会が無くなったときには脱包する
鳥類の狩猟 水平撃ちは控え、飛ぶ鳥は空に向かって撃つ。水面や岩などの固いものによる跳弾の発生に注意する。

 

捕獲したハシビロガモの調理例

 

ハシビロガモの調理例 鴨鍋・焼き鳥、スモーク、砂肝の刺身、鴨ロースト、鴨ハンバーグ、鴨南蛮そば、鴨チャーハンなど、肉の調理全般

 

鴨鍋

 

鴨のすきやき(鴨すき)

 

鴨のやきとり

 

鴨ロースト

 

鴨南蛮そば

 

捕獲したハシビロガモの使い道

 

ハシビロガモの使い道 剥製にする。魚釣りの毛針に使う。羽根を犬の訓練用に使うなど

 

 

ハシビロガモの剥製

 

鴨の羽根を使用する”毛針”

 

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まとめ

 

ハシビロガモは狩猟鳥ですので、狩猟で捕獲が可能です。

 

ハシビロガモは、くちばしの巾が広いのが特徴で、名前の由来にもなっています。

 

捕獲制限数は、カモ類の合計が1日5羽。網猟では猟期を通じてカモ類の合計が200羽です。

 

以上、ハシビロガモについての記事でした。

 

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