“熟成ブロガー鹿ベえ”です。
平成31年3月24日(日)に神奈川県小田原市で農作業をしていた92歳男性がイノシシに襲われる事件が起きましたのでお話しをしたいと思います。
【閲覧注意】このブログは、狩猟関係の事が書かれていますので、殺傷シーンや血液などの写真があります。閲覧にはご理解いただける方のみご覧ください。
—–鹿ベえからYouTubeのおしらせ—–
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92歳イノシシに襲撃される
24日午前8時前、神奈川県小田原市で農作業をしていた92歳の男性が後ろからイノシシに襲われました。
男性は最初、「つえ」で撃退しましたが、つえが折れたため両手をイノシシにかまれ、そのイノシシを引きずったまま近くにあった小屋に行き、その中にあった「クワ」でイノシシを撃退し、イノシシは死にました。
自宅に血だらけのまま帰ると奥さんが救急車を呼び病院に行きましたが命に別状はないとのことです。
※出典:ANNニュース
イノシシ襲撃があった神奈川県小田原市の場所
神奈川県は横浜市から見て西方向で、小田原市は南方向の海岸近くにあります。
今回のイノシシ襲撃事件はここで起こりました。
イノシシの特徴
イノシシ(猪)は、鯨偶蹄目イノシシ科の一種で「猪突猛進」という成句があるくらい突進力が強い半面、犬と同じくらい鼻が敏感で、神経質な動物でもあります。
本種の家畜化がブタです。
日本の民俗・風習においては、十二支の12番目「亥」(い)として知られています。
古くから狩猟の対象とされてきた動物の一つで、非常に神経質で警戒心の強い動物です。
普段より見慣れないものなどを見かけると、それをできるだけ避けようとする習性がある。
非常に突進力が強く、ねぐらなどに不用意に接近した人間を襲うケースも多い。
イノシシの成獣は70kgかそれ以上の体重がある上、時速45kmで走る事も可能であり、イノシシの全力の突撃を受けると、大人でも跳ね飛ばされて大けがを負う危険があります。
オスの場合は、オスの牙は長いので、たとえ立ち止まっている場合でも鼻先をしゃくり上げるようにして牙を用いた攻撃を行う。
オスの牙は非常に鋭く、訓練された猟犬であっても縫合が必要な大きな裂傷や深い刺傷を負う場合があり、作業服程度の厚さの布も容易に切り裂いてしまうという。
この牙による攻撃はちょうど成人の太ももの高さに当たるため、人間が攻撃された場合、大腿動脈を破られて失血死するケースが多く、非常に危険です。
メスは牙が短い為、牙を直接用いた攻撃をする事は少ないが、代わりに大きな顎で噛み付く場合がある。
メスであっても小動物の四肢の骨程度であれば噛み砕く程の力がある。
イノシシに出会ったら
イノシシは本来、臆病でおとなしい性質を持っています。
普通は、イノシシが人に出会ってもイノシシの方から逃げるので、あわてる必要はありませんが、
興奮していたり発情期(晩秋~冬)や分娩後で攻撃的になっていたり、
至近距離で突然出会った場合には注意が必要です。
落ち着いてゆっくり行動する
イノシシに出会ったら静かにその場を離れるようにします。
急に走り出したり、棒を振り上げたり、大きな音を立てたり、石を投げたりしてイノシシを興奮させないことです。
イノシシを挑発するのは大変危険で、逆上したイノシシが向かってくることもあります。
イノシシは後ろを向くと襲ってくることもあるので、なるべく背中を見せずに、イノシシの目を見ながらゆっくりと後退するようにしましょう。
食べ物を持っている場合は、その食べ物を地面に置き、イノシシの気をそちらに向けるようにします。
イノシシが興奮している場合は立て髪を逆立てていますが、その他にも・・・
・牙を鳴らして音を出している
・脚で地面をガリガリしている
・落ち着きなく動き回っている
といった行動は明らかに威嚇行動なので注意が必要です。
威嚇行動は他にも、
「シュー」「カッカッカッ」「クチャクチャクチャ」という音をイノシシが発していたら威嚇音ですので注意が必要です。
うり坊(イノシシのこども)を見かけても近くに母イノシシがいる可能性が高いので近づいたり追いかけたりしてはいけません。
また可愛いからと食べ物を与えると人への警戒心を低下させ、人が食べ物をくれると学習させることにつながります。
この「餌やり」「餌づけ」なんですが、結果的にその個体の命を縮めることになってしまうんです。
餌づけされた個体は、人が餌をくれるものだと認識すると、頻繁に人里に出没するようになり、作物の被害が発生するようになります、作物に被害を加えるようになり、ひいては人的被害が出るのではないかと懸念します。
結果、その個体を駆除するということにつながりますから、命を縮めることになってしまうんです。
これは、クマも同じことが言えます。
イノシシと出くわしてしまい、どうしても接近を避けられない場合は安全な場所に緊急避難します。
安全な場所とはイノシシから人間が見えない場所やイノシシが簡単に登れない高い場所などです。
イノシシと遭遇しないように音を出して防ぎます
イノシシやクマなどに遭遇しない方法としては、「音」を出して人が近くにいることを知らせます。
音を出すことによって、普通、イノシシやクマは遠ざかります。
・熊よけすずを鳴らしながら歩く。
・ホイッスルを鳴らして歩く。
・手を打ちながら歩く。
このような方法で音を出すことが、動物との遭遇を避けることができます。
最近では、乾電池使用でボタンを押すだけでホイッスル音が出るものも販売されていますので、山で使用するのもいいと思います。
TOFII 電子ホイッスル 【1台で3種類3段階のホイッスル音&単4電池動作】 (ブラック)
イノシシが襲ってきたら戦う
イノシシが襲ってきたら”戦う”しかありません。自分の命が掛かっています。
今回の92歳のおじいさんがイノシシを撃退した報道は、実に「あっぱれ」ですね。
たいしたものです。敬服します。
イノシシ撃退スプレー
イノシシ撃退にはこのスプレーがお奨めです。
熊撃退スプレー 中型 ホルスター付 (全国の複数の国公立機関・地方自治体正式採用品) B-609-CS
唐辛子の成分で作られていますので、クマやイノシシに効果があります。
使用するにあたり、注意点があります。このスプレーを使用する場合は、
・自分が動物よりも風上にいること。
・動物の目や鼻を狙ってスプレーすることです。
このスプレーが目に入ったり、皮膚に付着した場合は、目が開けれなくなったり、皮膚が数日ヒリヒリした状態になるので注意が必要です。
また、動物の目や鼻に入ると動物は平常ではいられない状態になり戦意喪失になります。
刃物で応戦する
今回のイノシシに襲われた92歳のおじいさんもクワで逆襲して助かっています。
山に入る場合は、刃物が1本あるといいですね。少し長目のナイフがいいと思います。
ナイフを使用する場合も、目や鼻を狙って下さい。目や鼻にダメージを与えると怯んで逃げる確率が高くなります。
ただし、刃渡りが5.5cm以上の刃物を所持する場合は、正当な理由がなければ「銃刀法違反」になりますので注意して下さい。
所持する目的が明確であれば問題ありませんし、絶対に人目につく場所には置かないことです。
まとめ
神奈川県小田原市で農作業をしていた92歳男性がイノシシに襲われる事件が起きました。
イノシシの特徴と出会った時の対処法をお話ししました。
イノシシと遭遇しそうな場所に行く場合に携帯したほうが良いものをご紹介しました。
以上、92歳男性がイノシシに襲われる事件についての記事でした。