“熟成ブロガー鹿ベえ”です。

 

ここでは、みなさんご存知、岐阜県の長良川や和歌山県の有田川などの「鵜飼い」でおなじみの鳥、「カワウ」についてのお話しをしたいと思います。

 

この記事は、

 

・カワウに興味のある人。

・カワウが、どういう鳥なのか知りたい人。

・カワウが、狩猟鳥か非狩猟鳥なのか知りたい人。

・カワウの有害鳥獣駆除をする人。

・狩猟をする人。

 

この様な人に読んでいただきたいと思います。

 

この記事を読む事で、カワウの分布や特徴、習性、狩猟鳥なのか非狩猟鳥かが分かると思います。

 

—–鹿ベえからYouTubeのおしらせ—–

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カワウの分類と狩猟鳥か非狩猟鳥の判別

 

 

鳥獣名 カワウ(川鵜)
分類 カツオドリ目ウ科
狩猟鳥と非狩猟鳥の判別 狩猟鳥ですので狩猟での捕獲が可能です
1日当たりの捕獲制限数 なし

※狩猟鳥は、鳥獣法で捕獲が許可されている鳥類です。

※非狩猟鳥は、鳥獣法で捕獲が許可されていない鳥類です。

 

カワウの名前の由来は、文字通り「河(川)」に生息する「鵜」であるところから「川鵜」と名付けられました。

 

カワウの分布

 

 

北海道(夏鳥)、本州(留鳥)、四国(留鳥)、九州(留鳥、冬鳥)、沖縄(冬鳥)と全国的に分布しますが、本州、四国、九州で繁殖します。

※留鳥=その土地で繁殖する鳥。⇔渡り鳥。

 

夏は北海道の北部にも飛来して夏を過ごし、秋になると南下しますので、北海道の北部でも夏に川の上空を移動するカワウの大群を見ることがあります。

 

元来、局地的に繁殖する種ですが、近年は数も増え、生息地が拡大する傾向にあります 。

 

カワウの特徴

 

 

全長がおよそ80cmで、翼開長約135cm前後、体重1.8~-2.8kg前後になる。

 

カラスよりずっと大きい。

 

雌雄同色で、ほぼ同じ大きさ。

 

若鳥は全体に淡褐色で、胸などの下面が淡くて白っぽい個体もいる。

 

カモ類に似た体型ですが、くちばしが細長く先端が鉤状で尾羽が長い 。

 

成鳥では眼の後方から下方にかけての頬に、羽毛のない白っぽい裸出部があり、下嘴基部には黄色の裸出部があって後方に丸くわずかに突出しています 。

 

ウ類の特徴として、くちばしの先は、かぎ状で、足は全蹼の水かきを持つ。

※全蹼足(ぜんぼくそく)=遊泳や潜水の際に水をかくのに役だつ。

 

繁殖期には婚姻色(繁殖羽)として頭部が白くなり、腰の両側に白斑が出る。

 

高い潜水能力を持ち、1分以上潜り続け、水深30cm~10mを潜水し、獲物を捕る。

 

移動能力も高く、1日で90km飛んだ例もあり、長距離を移動します。

 

餌は主に魚類で、体長3~30cmの魚は何でも食べ、大 食 漢で、1日1羽で500g、1か月100羽なら1.5tも食することになります。

 

高い繁殖能力を持ち、餌の条件が良ければ1巣あたり3羽の雛を育てます。

 

カワウの習性

 

 

平野部の湖沼や河川、内湾などに生息し、海上に出ることは、ほとんどありません。

 

水面を遊泳していることが多いですが、近くの枯れ枝や岩礁などの上に集まって、翼を広げて休憩している姿もよく目にします。

 

潜水が巧みで傍ら魚類を捕えますが、獲物を飲み込む時は水面に出てきます。

 

繁殖時は、小島など人気のない場所の林の樹上に巣を掛け、多数個体の集合した”コロニー”を形成する。

 

コロニーでは、「グガァグガァ」など、やかましく鳴き声をあげるが、それ以外ではほとんど鳴き声を聞くことはないです。

 

また、カワウの糞は酸性であるため、コロニーの木が枯れるという被害も発生しています。

 

コロニーとは、雛を育てる場所で、普段、集団で夜を過ごす場所は、ねぐらと言います。

 

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カワウの類似種とその識別

 

 

非狩猟鳥のウミウとは体型や体色などがよく似ていて識別が難しいですが、互いの特徴を把握することで、判別は可能です。

 

・カワウが淡水域を好む。

 

・ウミウは主に海域に生息している。

 

ウミウは頬の白い裸出部が眼の上方より顔を囲むように連なっていて、遠方からの観察でもよく目立って見えます 。

 

上の写真がウミウです。

 

嘴基部の黄色の裸出部は下方に丸く突出せず目立たない。

 

繁殖期の成鳥の背面は黒色で、わずかに緑色光沢があることなどからカワウと識別できます。

 

さらにウ類には他に”ヒメウ”や”チシマウガラス”がいるが、いずれも小型で嘴がよりか細いうえ、海洋性でカワウとは生息環境が異なる ので混在していることはありません。

 

写真は、ヒメウです。

 

写真は、チシマウガラスです。

 

カワウの駆除について

 

 

1920~1940年代は、全国的に生息していたが、1950~1970年代の高度経済成長期に農薬など、有害化学物質による環境汚染や河川改修による河川環境の悪化などの影響によって個体数が激減し、絶滅危惧に相当すると推定される個体数まで落ち込んだ。

 

当時、愛知の鵜の山、大分の沖黒島、上野公園不忍池の3箇所に、3,000羽以下が生息するのみとなってしまった。

 

ところが、その後、コロニーの保護、水質改善、また、繁殖地やねぐらの攪乱による分散などでカワウの生息分布は拡大し、2,000年には全国で5~6万羽まで個体数が回復した。

 

それに伴い、全国的に深刻な漁業被害、植生被害が発生し、カワウは、駆除対象の鳥獣になっている地域があります。

 

 

カワウの被害としては、下記のような被害があります。

 

・コロニー(集団営巣)を作られた場所の樹木の枝がカワウの糞で枯死する。

 

・養魚場の魚を捕られて、経済的被害が発生する。

 

・アユなどの河川の魚が食べられて、漁獲量や水産資源の減少、経済的被害が発生する。

 

カワウの対策としては、

 

・抱卵後期の巣内にドライアイスを投入をして、孵化を抑制し、繁殖成功率を下げる。

 

・テグス、かかし、目玉模様、蛇型おどし、ペットボトル、浮き輪、犬の模型の設置。

 

・花火やエアガンなど、人による追払い。

 

・水中に魚の隠れ場所を設置したり、カワウが寄りつかないように竹の設置をする。

 

・発射音と同時に、カラスに似た模擬鳥が頭上10m程飛び上がる装置の設置。

 

・鳥が来るとセンサーで、天敵の威嚇の声が流れる装置の設置。

 

などの、様々な対策が講じられていますが、個体数を減らす目的で、カワウを狩猟鳥の対象にして、ハンターに捕獲させて数を減らすようになりました。

 

銃器による駆除も実施されていて、水産省の補助金は、1県あたりの300万円や1羽あたり5.000円以内で支給されるようです。

※金額については、各自治体や猟友会で変わりますので、ご確認下さい。

 

カワウ猟とカワウ有害鳥獣駆除の注意点

 

 

楽しい狩猟で一日を終わらせることは、何でしょう?

 

獲物が定数まで捕れたことでしょうか?

 

いえいえ、「狩猟中の事故」や「猟銃の事故」を起こさない事、遭わない事に限ると思います。

 

獲物は逃がしてしまっても、また、今度の時に捕れますが、事故を起こすと一生が取り返しのつかないことになってしまいます。

 

次の、狩猟の心構えと留意事項を頭の片隅において狩猟をして下さい。

 

・事故を起こさない、同行者に危害を与えないなど、ルールやマナーを守り安全な方法で行うこと。

 

・狩猟資源の持続的利用を図ることを常に意識し、獲り尽くさないこと。

 

・高い見識を備えた社会人(人格者)として、尊敬されるように、常に緊張感を持って行うこと。

 

・猟欲を抑え、獲物の数よりも無事故・無違反を誇りにすること 。

 

カワウ猟とカワウ有害鳥獣駆除での注意点

 

カワウであるかどうかの確認 カワウの特徴を熟知し間違いが無いか確認してから発砲する
矢先の確認 発砲する方向に、人畜、建物、車輛、舟など危害が発生するものは無いか確認する
弾の装填・脱包 狩猟鳥獣であることが確認できれば、弾を装填し、発砲する機会が無くなったときには脱包する
鳥類の狩猟 水平撃ちは控え、飛ぶ鳥は空に向かって撃つ。水面や岩などの固いものによる跳弾の発生に注意する。

 

 

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まとめ

 

カワウは狩猟鳥で、狩猟での捕獲が許可されていますが、個体数が増加傾向にあるため、有害鳥獣許可が出ている地域もあります。

 

非狩猟鳥のウミウと似ていますが、顔をよく見ることで判別は可能です。

 

以上、カワウについての記事でした。

 

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