“熟成ブロガー鹿ベえ”です。

 

鹿ベえが実際に遭遇した猟銃の跳弾事故で、

 

前回の【第3話】は、小さな街の診療所から、大きな街の総合病院へ搬送するお話しをしました。

 

今回の【第4話・完結編】は、総合病院に到着して、医師から伝えられた驚愕の事実のお話しをしたいと思います。

 

⇒鹿ベえが遭遇した、銃の跳弾による事故の実話の【第1話】は、こちらをどうぞ。

⇒鹿ベえが遭遇した、銃の跳弾事故の実話、救急活動のチームプレイ【第2話】は、こちらをどうぞ。

⇒鹿ベえが遭遇した、銃の跳弾事故の実話、診療所から総合病院への搬送【第3話】は、こちらをどうぞ。

 

—–鹿ベえからYouTubeのおしらせ—–

鹿ベえが実際に行っている鴨猟や鹿猟・ひぐまの駆除作業、散弾銃やライフル銃のことなど

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弾が頭部に留まっている驚愕の事実





 

救急の診察室に入ると、先生は、まず、頭部のレントゲン写真を見せてくれました。

 

それと同時に先生が話した内容は、『頭部に弾丸がありますので、これから摘出手術をします』という事です。

 

 

 

鹿ベえの口から思わず出たことばが、えっ、弾があるんですか?』でした。

 

あの少なかった出血量から想像すると、てっきり弾は、頭に当たって、どこかへ行ったものと思っていたので、先生から話しを聞かされた時は驚きでした。

 

それから手術が始まり、3時間半の手術で、弾の摘出手術は無事終了しました。

 

仲間を失いたく無かった思いが、少し安心に変わった時でした。

 

 

この事故で、頭部に留まった弾についてのお話しをしたいと思いますが、下の弾の写真はライフルの弾頭です。

 

獲物に当たる前の弾頭は、青いチップの着いた弾頭の形状をしていますが、獲物に当たった場合は、右端の弾頭の形状に変化します。

 

これは、獲物に当たった時に「マッシュルーム状」、要するに”きのこの形”ということですが、この形状に変化して、面積が広くなった状態で獲物の体内に入るためダメージを与えます。

 

ケガ人の頭部に留まった弾は、このマッシュルーム状になった弾が横向きで、眉毛の端に喰い込んでいたのです。

※上の方にある頭蓋骨のレントゲン写真の赤い部分です。

 

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不可解に思っていた事が解決した

 

これで、事故が起きてから不思議に思っていた、すべての不可解な事が分かったのです。

 

①頭部に弾が当たったにもかかわらず、少量の出血しか無かったのは、弾が眉毛の端の骨の盛り上がった部分に、弾が喰い込んで止まった事から出血が少量で済んだ。

 

②冬の時期にはあまり使用することがない、日避け部分のツバの硬い帽子をかぶっていたために、跳弾は硬いツバの部分に当たり弾の威力が少し弱まった。

 

③弾が当たった場所は、人の頭蓋骨で一番堅い場所だったため、それ以上入り込まなかった。

 

④弾が鹿のあばら骨に当たり、屈折した弾がさらに、凍結した樹にあたり、威力が落ちていたために、頭の奥へ入り込まなかった。

 

⑤弾が当たった直後から、『首が痛い』と訴えていたのは、医者の見解では、いくら威力の落ちている弾でも、何トンという”力”が首に加わったという事。

 

⑥この弾の留まった場所から、上下・左右・前後のどちらかにでも、ずれていたら助かっていなかったという事でした。

 

偶然に偶然が重なって、起きてしまった事故。

 

そして、偶然に偶然が重なって、命が助かった事。

 

 

ケガをした当人は、10日間ほどで退院して、今も元気で暮らしています。

 

数日後に警察が測量を入れて、現場検証をした結果分かった事ですが。

 

鹿のあばら骨を貫通した弾は、少し上に上がった状態で右に曲がり、

 

さらに、樹の枝に屈折して飛んで行き、発射した銃身から角度的に34度14分13秒という角度で曲がっているそうです。

 

銃から発射された弾は、堅い物に影響を受けて、考えつかない角度に屈折して飛ぶ事を身近に体験したのです。

 

しかし、考えてみると、鹿ベえとCさんは、Aさんが2頭目の鹿を撃とうという行動は読めて、モービルのまま静止させてAさんの動きを見ていたのに、何故、銃の所持歴が、鹿ベえより遥かに長く、狩猟の経験回数も多いのに、今、撃とうとしている方向に行ったのか不思議でなりません。

 

検察に提出した、Bさんの供述調書には、確認できない鹿を探して、仕留めようと思ってモービルを走らせたと供述していますが、鹿が出てきても、鹿ベえとCさんが居た場所からだと、散弾銃の1発弾でも仕留めれる距離です。

 

供述調書を読んだ時には、一般常識を体裁で括った事ばかりが書かれていて、残念でなりませんでした!

 

鹿ベえもこの事故直後から、精神的にダメージを受けたのだと思いますが、時々「ふらつき」が起きるようになりました。

 

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まとめ

 

弾は偶然に偶然が重なって人のまつ毛の端の頭蓋骨の一番堅い部分に当たったので、命は助かりました。

 

読んでいただいて、「跳弾」の恐ろしさを感じて頂いたと思います。

 

銃を所持している方は、事故や違反が起きないよう、十分すぎるという事はありませんので、気を付けて楽しんで下さい。

 

以上、第1話から始まった、鹿ベえが遭遇した、銃の跳弾による事故の実話は、この第4話を持って完結です。

 

⇒鹿ベえが遭遇した、銃の跳弾による事故の実話の【第1話】は、こちらをどうぞ。

⇒鹿ベえが遭遇した、銃の跳弾事故の実話、救急活動のチームプレイ【第2話】は、こちらをどうぞ。

⇒鹿ベえが遭遇した、銃の跳弾事故の実話、診療所から総合病院への搬送【第3話】は、こちらをどうぞ。