“熟成ブロガー鹿ベえ”です。
ここでは、狩猟を実施するに当って『心がけるべき事』と『やっておくべき事』がありますので、お話ししたいと思います。
【閲覧注意】このブログの中には、動物の殺傷シーンや血液の写真等が含まれますので、ご覧になりたくない方はご遠慮下さい。
—–鹿ベえからYouTubeのおしらせ—–
鹿ベえが実際に行っている鴨猟や鹿猟・ひぐまの駆除作業、散弾銃やライフル銃のことなど
鉄砲、射撃、狩猟、有害鳥獣駆除に関しての動画をYouTubeで配信しています。
今後も、今までの経験したことを動画で配信していきますので是非ご覧ください。
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狩猟前に猟具の点検をすること
狩猟を行なう前に、猟具(銃器・わな)の点検をして、正常に作動するかどうかを確認して、狩猟に備えるようにしましよう。
銃器の機関部は長期間、掃除をしないでいると、火薬の燃焼時に発生するガスのゴミが付着して機関部内の撃針やハンマーの動きが鈍くなり、不発や遅発の原因になりますので、猟期前には、機関部の清掃や点検をしておきましょう。
※「不発」とは、銃の引き金を引いても弾が発射しない状態で、「遅発」とは、銃の引き金を引いて弾が発射しない状態から数秒遅れて発射することを言います。
銃器の場合
・機関部の動作不良が無いかを点検する。
・機関部内部の清掃をして、スムーズに作動するようにする。
・先台や銃床の割れや異常なガタが無いかを点検するなど。
わなの場合
・金具類がサビで腐食していないか点検する。
・獲物が掛かった時の動作はスムーズに行くのかを点検する。
・切れかかったワイヤーは無いかを点検するなど。
狩猟前に十分な操作練習をすること
また、「散弾を使用する散弾銃」や「一発弾を使用する散弾銃、ライフル銃」を、それぞれの使用できる射撃場に行って狩猟に備えて操作についての練習をすることです。
散弾銃であれば「カモ猟」や「ウサギ猟」などを想定した射撃の練習を行ない、銃の取り扱いや弾の装填、脱砲を身につけることが大事です。
散弾銃の一発弾やライフル銃は、「シカ」や「イノシシ」「クマ」などの狩猟に備えて練習をするようにし、こちらも銃の取り扱いや弾の装填、脱砲を身につけるようにします。
個人的に任意で行って練習するのも良いですし、友人や猟友会単位で行く所もあるようですので、機会があれば参加してみて下さい。
他人の射撃道具ややり方を見ていても、とても勉強になります。
鹿ベえは年中トラップ銃でクレー射撃をしていますが、毎年、狩猟期の1カ月前になると、自動銃を持って射撃場に行って、カモ猟に見立てて、クレー射撃で練習をして来ますし、ライフル銃も必要があれば、射撃場に行って的紙射撃をして来ます。
健全な心身の状態で狩猟を行なうこと
出猟前夜は睡眠をよく取り、”狩猟前夜祭”などと称し、遅くまで飲酒をしたり睡眠不足で出猟する人がいるようですが、このような場合は、感覚も動作も低下しているので、事故に繋がりかねません。
体調は万全にして”出猟”することを心がけて下さい。
また、体調が悪いと感じた場合は、出猟は控えるようにして下さい。
グループ猟での仲間の失敗は責めないこと
グループ猟などで、獲物の撃ち損じなどはある事ですが、グループの仲間をなじったり、バカにしたりするような行為は慎むべきです。
互いにプレッシャーが掛かり、無理な発砲をするなどして事故の原因にもなります。
猟具の管理を徹底すること
銃器については、発砲の機会まで、弾は装填しない、発砲の機会が遠のいたら、こまめに脱砲し、公道などでは銃カバーを掛けるなどの安全管理に心がけることです。
公道では、銃だと分からないようにカバーを掛けるなどの処置をしなければなりません。
公道での「はだか銃」は違法になりますので注意して下さい。
また、公道でなくても銃が人目につくのも良くありませんので留意しておきます。
わなは、1個1個に「標識」を取り付けることと、わなが設置してある事の「看板」での告知が義務付けされていますので、必ず遵守して下さい。
人の入り込みの確認をすること
猟場の状況を熟知していても、農作業や山仕事、ハイキングなどでの猟場への入り込みの可能性を事前に確認すること。
例えば、雨上がりや早朝の朝露、霜などで、猟場入口に自動車のタイヤ痕や人の足跡が猟場に向かっていないかなどで判断できる時があります。
挨拶の励行をすること
狩猟者同士はもちろんのこと、一般の人に出会ったら、挨拶をしましょう。
狩猟中に出会った人とは、コミニュケーションをとるといいです。あいさつをされて気分の悪くなる人は少ないのです。
農作業や山仕事をしている人が近くにいる場合は、発砲音で不安感や恐怖感を与えたりしますので、発砲は控えるのが無難です。
法令や鳥獣についての勉強を常日頃から心がけること
“狩猟読本”などを熟読して、狩猟や銃器に関する各法令を遵守し、狩猟鳥獣であるかどうかを瞬時に判断できるよう、学習するように心がけましよう。
※狩猟読本は、猟友会の狩猟者試験予備講習を受講するともらえます。
獲物の確実な捕獲をすること
確実に捕獲できて、しかも残滓の回収が可能な範囲で捕獲する事です。
残念ながら長距離の獲物に発砲するのが楽しみのハンターも存在していて、命中して倒してもそのまま立ち去ってしまう”殺し屋”がいます。
狩猟は本来、獲物を捕獲して「野生肉のジビエ」を頂く事が大きな目的だと思いますが、そうでない輩がいるんですね。
今、そこに居た『命』をいただいて、それを食して自分達の『命』に繋がって行きます、獲物が捕獲できたら、獲物に感謝して、大事に美味しくいただく気持ちを持っていただきたいと思います。
半矢の獲物を探すこと
半矢にした獲物は追跡し、極力回収するように心がけて下さい。
※「半矢」は「手負い」とも言い、獲物が傷を負って逃げる事を言います。
鴨などは上空で撃たれてから 放物線を描いて落下しますので、命中した位置から、さらに遠くに落下することがありますので、命中したら獲物がどこに落ちるのかを見ていた方が、回収率は高くなります。
また鹿の場合は、血を流して逃げますが出血している血液の量や色の濃さを判断して近くで倒れているか遠くまで逃げれる状態なのかを判断できます。
鹿は、手負いになると『止め足』を使いながら逃げるので、止め足の読み方も覚えておかなければなりません。
止め足に翻弄させられると回収できる獲物も回収できないことになります。
他の狩猟者への配慮をすること
先着の狩猟者の先回りをしてはいけません。
猟場で他の狩猟者に会った場合は、狩猟をする方向などを相談してお互いの位置を確認すると安全な狩猟ができますし、猟場が狭い場合は先着の狩猟者に、その日の猟場は譲るのが礼儀です。
猟犬の取り扱いの心がまえ
猟犬が他の人に、危害を加えないように、猟犬の管理をしなければなりません。
他人から見ると、「この犬は咬むのではないか」というような思いになるのが当然ですので、”不安”を与えないように管理する事が大事です。
猟犬には迷い犬にならないように、所有者の住所、氏名、電話番号を明記した首輪を付け、猟場付近に住宅や一般道路があったり、人がいる場合は、猟犬にリードをつけて猟犬を管理者の元から放さないこと。
・猟に不慣れな猟犬の使用はしないこと。
・猟犬の安易な貸し借りはしないこと。
・迷い犬は回収し、山野に置き去りにしないこと。
捕獲物の取り扱いの心がけ
捕獲物の残滓は、できるだけ持ち帰り、処分施設にて処分をするようにします。
人家の近くで残滓を放置して、被害届が出た場合、処罰の対象になるので注意が必要です。
※残滓の放置に関して違反した場合は、30万円以下の罰金になります。
内臓を取り出す場合は、取り出した内蔵もできるだけ持ち帰るか、生態系に影響のない方法で埋設処理をすること。
獲物を猟場で解体する場合、河川を汚さないように注意すること。
捕獲物を運搬する場合は、覆いを被せて一般の人に不快感を与えないようにすること。
初心者の狩猟
経験の浅い狩猟者は、できるだけ熟練者と一緒に出猟をし、指導を受けながら狩猟をすることが望ましく、必要があれば経験者も将来の担い手を育成するべく、初心者の指導に当たるべきです。
まとめ
狩猟をするに当って、「やっておくべき事」と「心がけるべき事」がありました。
猟期前には、猟具の細かい点検をし、獲物を想定した射撃練習を行ない、狩猟に備える心構えが大事です。
狩猟における、いろいろな”注意点”や”心構え”がありましたので、再確認して狩猟に臨んで下さい。
以上、狩猟前の猟具の点検と練習! 狩猟の実施に心がける事についての記事でした。